自立学習_2
前回、私の考える自立学習の一般論を述べたのですが、今回はある一例をご紹介します。
小学校5年生で入塾してくれた生徒がいました。
根はいい子なんですけど、少しこじらせていたんです。
勉強をしなきゃいけない、でもホントはしたくない。
その狭間でストレスを抱えていました。
当初は色んな言い訳をして宿題をしてこない、授業中にカップラーメンを食べようとする(臭いで分かりますけど笑)。
こちらも未熟だったので、頭ごなしに叱ったりしていました。
でも、どういうわけか辞めずに通ってくれていたんです。
中学生になっても1,2年生の間は大きな変化はなかったのですが、3年生くらいから少し変化を見せてきたんです。
それまでは、授業中の課題もだらだら解くような感じで定期テスト前も範囲が終わりきらないこともありました。
特に英語は大々きらいで、最初から捨てにかかっていました。
何度も説教したり、励ましたり、突き放したりと私もかなりもがいていたくらいです。
でも、受験を控え英語にも少しずつ取り組むようになり、言われなくても弱点となる単元を自習してくるようになりました。
そうして高校受験を何とか終え、その後も通塾してくれたのですが、1年生の終わりくらいから大きく変わってきました。
大学受験を見据え、自分なりの将来への目標が見えてきたのだと思います。
私が指示を出さなくても、「今日はこの単元が不安なので進めていいですか?」と自分から課題を相談して来て、私のアドバイスも本当に補助的なものになってきたんです。
まさに私が望んでいた自立学習です。
英語にも前向きに取り組むようになり、英検対策も私のプランニングを基にして自分で考えて演習を繰り返すようになりました。
改めて私が学んだのは、適切な道筋を用意すれば自立しようとする生徒は自分で改善していく力がついてくるということです。
私にとっては素晴らしい贈り物になりました。