読み込む力
夏期講習は時間があるため、受験生を除けばじっくりと腰を据えた学習ができます。
基礎を身に着けると一口に言っても、各科目の内容に関する基礎なのか、それ以前の学習態度における基礎なのか、まさに生徒ごとに課題は異なります。
学習態度における基礎が不十分な例として多いのは、文章を読みこなすことができないという例です。
三行くらいの文章でも、何について、どう答えればよいか掴みとれないことがままあります。
文章を区切ったうえで、ここまで何が問われているのか聞いてみると答えられないこともよくあります。
いわゆる流し読みをしているので、一文々々の意味を把握しようとする姿勢が欠けているわけです。
読み慣れていない生徒には、文章を短く区切って意味を言ってもらうようにするのですが、どうしても時間がかかります。
それでも、短文から地道に読み込むことを繰り返していると読み飛ばしが段々少なくなってきます。
これを繰り返すことが大切なのですが、生徒にも忍耐力が要求されるんですね。
「面倒くさい」が口癖のような生徒だと、中々続きません。
しばらくすると流し読みの癖が戻ってきます。
そうなると、本人の意思が変わらなければ延々と堂々巡りをするわけです。
意思を変えるには達成感で前向きな気持ちを醸成していく。
これも一つの手段です。
達成感の方法論はいくつかあるのですが、これも生徒の性格に合わせて試していくのが得策です。
時間のある夏休みだからこそできる指導でもあります。