成長を感じた瞬間
学習塾ですから勉強を教えることが主体で、その先と言っても成績を上げる、志望校に合格することが目標になります。
生徒にとっては学習・勉強の範囲で私から影響を受けるわけで、人間的な成長や人生に関わる影響などといった大げさなことは、おこがましくて言えないと思っています。
でも、勉強を指導したり受験に向けて並走していると、人間的な成長や人生に関わるような出来事に遭遇することがあります。
ある高校の推薦入試の面接で、「当校以外で第一志望に考えていた学校はありますか?」
その生徒は正直な性格だったので、「あります。」と具体的な高校名も挙げたんです。
すると、「なぜ当校を選んだのですか?」という質問が。
今までこのような内容の面接はなされなかったんですね。
本人は相当戸惑ったようです。それでなくても緊張するタイプなので、出たとこ勝負のような状況は苦手だったんです。
でも、しっかり受け答えができました。後日生徒から報告を受けた内容を聞いて、かなり印象が良かっただろうなと思ったくらいです。
その甲斐もあって、無事合格を手にしました。
この時、人間的な成長を間近で見た気がして衝撃を受けたんです。
小学生の頃から、慎重かつ緊張しやすいタイプだったのに、中学生になってリーダーシップを取ったり、定期テストで80点が取れたら次は90点を狙うように、一つひとつ自分の力で自分を変えていったんですね。
その行動の積み重ねが成長につながり、面接でもその一端が表れたのだと思っています。
勉強を教えるのが私の役割ですが、勉強に限らず人の成長をリアルに感じ取れることに改めて喜びを感じます。